✈海外バレエ留学のための個別コンサル

バレエ向きの体型は子供のうちに決まる?向いている子の特徴と親ができる5つ

「うちの子、バレエに向いている体型かな…」と気になったことはありませんか。脚が太くなってきた気がする、周りの子のほうが手足が長い、先生は何も言わないけれど本当はどうなのか。レッスンを見学しながら、そう感じているお母さん・お父さんはとても多いです。

私は3歳からバレエを始め、フランスに留学してバレエ団で踊ってきました。その経験から言えるのは、最初から完璧な体型の子はほとんどいない、ということです。

この記事では、バレエ向きの体型のうち生まれつき決まる部分と育て方で変わる部分、バレエに向いている子の特徴、そして親が今日からできることをまとめます。

結論:骨格は生まれつきの部分が大きい。でも、脚のラインや姿勢は育て方で大きく変わります。

「向いていない体型だから無理」と決まるのではなく、持って生まれた体をどう育てるかで差がつきます。

目次

バレエ向きの体型は「骨格は生まれつき、ラインは育ち方」で決まる

脚の長さや股関節の骨の形、足の甲の高さといった骨格は、遺伝の影響が大きく、努力で変えることはできません。

一方で、姿勢や筋肉のつき方、体の使い方は、子どものころの生活習慣とレッスンの受け方で大きく変わります。同じ骨格でも、体を引き上げて踊れている子とそうでない子では、脚のラインがまったく違って見えます。

【比較表】遺伝で決まるもの・育ち方で変わるもの

項目生まれつきの影響育ち方で変わるか親ができること
脚・腕の長さ大きい変わらないほかの子と比べない
身長大きい睡眠と栄養で伸びを支えられる睡眠と食事を優先する
股関節の開き(アン・ドゥオール)骨の形の影響が大きい柔軟性と筋力で使える範囲は広がる無理に開かせない
足の甲骨の形の影響が大きい足裏の筋力で見え方が変わる裸足で遊ぶ時間をつくる
脚のライン(太く見えるか)少ない使い方で大きく変わる先生に使い方を見てもらう
姿勢・首や肩のライン少ない習慣で大きく変わる座り方や声かけを見直す
※骨格には個人差があります。気になることは、通っている教室の先生に相談してみてください。

表を見ると分かるように、生まれつきの部分はたしかにあります。でも、見た目の印象を左右する要素の多くは、育ち方で変えられる部分です。

バレエに向いている子の特徴|体型だけではありません

バレエ向きの体型としてよく挙げられるのは、次のような条件です。

  • 首が長く、肩がなだらか
  • 手足が長く、頭が小さい
  • 股関節が外に開きやすい
  • 足の甲が高い
  • 背骨がまっすぐ

ただ、これが全部そろっている人は、プロのダンサーでもごく一部です。多くのダンサーは、自分の体の弱いところを、使い方と工夫でカバーしながら踊っています。

そして、実際に伸びていく子を見ていると、体型以上に大きいのは次のような性質です。

  • 音楽を聴いて体を動かすのが好き
  • 注意されたことを、次のレッスンで試そうとする
  • 同じ練習をコツコツ続けられる
  • 人に見られることを楽しめる

体型には変えられない部分がありますが、こうした性質は、親の声かけ次第で育てていくことができます。

親の体型は子供に遺伝する?

骨格や身長、手足の長さは、親から受け継ぐ部分が大きいのは事実です。ご両親が小柄なら、お子さんも小柄になりやすい傾向はあります。

ただし、親の体型がそのまま子どもの体型になるわけではありません。筋肉のつき方や体つきは、食事、運動、睡眠といった生活習慣の影響も大きく受けます。お父さんとお母さんのどちらに似るか、祖父母の体型が出るかなど、遺伝の出方も子どもによってさまざまです。

「私の脚が短いから、この子も無理かも」と心配するより、今の体をどう使うかに目を向けてあげてください。

骨格がバレエに向いていないと無理?

股関節の骨の形によって、脚が外に開きにくい子はいます。骨の形そのものは、努力で変えることはできません。

大切なのは、開かない角度を無理に開こうとしないことです。膝や足首をねじって、見た目だけ真横に近づけようとすると、膝や腰を痛める原因になります。自分の股関節が開く範囲で正しく使えていれば、踊りは十分きれいに見えます。

プロを目指すかどうかは、ずっと先に考えればよいことです。趣味として楽しむ、発表会で踊るという目標なら、骨格を理由にバレエをあきらめる必要はありません。

脚が太く見える原因は「筋肉の使い方」

「バレエを始めてから脚が太くなった気がする」という声はよく聞きます。その多くは、体型ではなく筋肉の使い方の問題です。

脚が太く見えやすい使い方

  • 太ももの前ばかりに力が入っている
  • 膝を後ろに押し込んで立っている
  • 土踏まずがつぶれて、足首が内側に倒れている
  • お腹が抜けて、腰が反っている

こうした使い方を続けると、太ももの前や外側ばかりに筋肉がつき、脚が太く見えやすくなります。

きれいな脚のラインをつくる使い方

  • 頭の上から引っぱられるように、体を上に引き上げる
  • 内ももを使って脚を寄せる
  • 足の裏全体で床を押す

同じ骨格でも、使い方が変わると脚のラインは驚くほど変わります。ただ、これは家で親が直すより、レッスンで先生に見てもらうのがいちばんです。気になるときは「脚の使い方で直したほうがいいところはありますか」と、先生に聞いてみてください。

【年齢別】体が育つ時期と親がすること

幼児期(3〜6歳ごろ):体を使う経験をたくさん

この時期は、形をきれいにすることより、体を動かす楽しさと足裏の感覚を育てる時期です。

  • 裸足で歩いたり走ったりする時間をつくる
  • 公園遊びなど、バレエ以外のいろいろな動きも経験させる
  • 床に座るときは、ペタン座り(割り座)ばかりにならないよう、あぐらや体育座りも混ぜる

ペタン座りは、長い時間続けると股関節を内側にねじるクセがつきやすいと言われます。禁止するほどではありませんが、同じ座り方ばかりにならないよう声をかけてあげてください。

小学生:ストレッチと基礎の習慣づくり

レッスンで基礎を覚え、体の使い方のクセが固まっていく時期です。

  • お風呂上がりなど、体が温まっているときに軽いストレッチを習慣にする
  • 痛みが出るほどの無理なストレッチはさせない
  • ほかの子と比べる言葉をかけない

成長期(女の子はおおむね小学校高学年ごろから):体の変化を見守る

身長がぐんと伸びる時期は、骨の成長に筋肉が追いつかず、一時的に体が硬くなったり、バランスがとりにくくなったりします。胸やお尻が丸くなるなど、女性らしい体つきに変わっていくのもこの時期です。

急に踊りにくくなって落ち込む子も多いのですが、これは成長の途中で起こる自然なことです。休息をしっかりとらせて、「今は体が大きくなっているところだよ」と伝えてあげてください。

食事は「制限」ではなく「成長に足りる量」を

成長期のバレエで何より大切なのは、しっかり食べることです。レッスンで体を動かす分に加えて、骨や筋肉をつくる材料も必要だからです。

栄養主な役割多く含む食品
たんぱく質筋肉や体をつくる肉、魚、卵、大豆製品、乳製品
カルシウム骨をつくる牛乳・乳製品、小魚、青菜
炭水化物体を動かすエネルギーごはん、パン、麺、いも類
脂質エネルギー源、ホルモンの材料魚、肉、油(ナッツ類は5歳以下には与えない)
※お子さんの体質やアレルギーに合わせて、無理のない範囲で取り入れてください。

お菓子やパンばかりに偏るのはよくありません。でも、ごはんを抜いたり、食べる量を減らしたりするのは逆効果です。

成長期の食事制限は、絶対にさせないでください

成長期に食べる量が足りない状態が続くと、生理が来ない・止まる、骨が弱くなって疲労骨折を起こすなど、体に深刻な影響が出ることがあります。

「痩せなきゃ」と食事を減らしている様子や、生理の乱れ、疲れやすさ、けがが続くといったサインがあれば、早めに小児科やスポーツドクターに相談してください。

今すぐ親ができる5つのこと

① 座り方にバリエーションをつける

ペタン座りばかりにならないよう、あぐら、体育座り、正座などを混ぜるように声をかけましょう。テレビを見るときなど、長く座る場面から意識するのがおすすめです。

② おやつを「補食」と考える

レッスン前後のおやつは、体を動かすエネルギーを補う大切な食事です。スナック菓子の代わりに、おにぎり、バナナ、干し芋、ヨーグルトなどを取り入れてみてください。

※豆やナッツ類は、5歳以下の子どもには窒息の危険があるため与えないよう、消費者庁が呼びかけています。

③ バレエシューズのサイズを見直す

成長を見越して、大きめのシューズを買っていませんか。大きすぎるシューズは中で足が動いてしまい、足の指や足の裏を正しく使えません。反対に小さすぎると、指が曲がったまま踊ることになり、痛みやけがの原因になります。

目安は、履いたときにかかとが浮かず、指を軽く伸ばせるくらいのサイズです。子どもの足はすぐに大きくなるので、数か月ごとに確認してあげてください。

子供用バレエシューズ

(楽天の商品リンク差し込み位置:子供用バレエシューズ)

④ 睡眠をいちばんに優先する

成長ホルモンは、眠っている間に多く出ます。骨や筋肉が育つのも、レッスンの疲れが回復するのも、眠っている時間です。習い事が増えても、寝る時間だけは削らないようにしてあげてください。

⑤ ほかの子と比べない

「〇〇ちゃんは脚が長いのに」といった言葉は、子どもの自信を奪います。自信をなくすと背中が丸まり、それが姿勢にも表れます。

比べるなら、その子自身の「前より」で。「前よりつま先がきれいになったね」という声かけが、次のレッスンへの意欲につながります。

バレエ向きの体型についてよくある質問

バレエ向きの体型じゃないと、続けても意味がない?

そんなことはありません。脚のラインや姿勢は使い方で変わりますし、バレエで身につく姿勢の美しさや表現力は、体型に関係なく一生の財産になります。

親が小柄だと、子どももバレエに向かない?

身長や骨格は遺伝の影響を受けますが、小柄なダンサーはプロにもたくさんいます。小柄なぶん、回転や細かい足さばきが得意になる子もいます。

バレエを始めるのに遅い年齢はある?

趣味として楽しむなら、何歳から始めても遅くありません。プロを目指す場合は、早くから基礎を積んでいるほうが有利なのは確かです。それでも、始めた年齢以上に大きく影響するのは、正しい基礎を続けられるかどうかです。

体型のために食事制限は必要?

必要ありません。成長期の食事制限は、骨や体の成長を妨げ、けがの原因にもなります。バランスよく、しっかり食べることを優先してください。

まとめ|「向いているか」より「どう育てるか」

脚の長さや骨格など、生まれつき決まる部分はたしかにあります。でも、脚のライン、姿勢、体の使い方は、子どものころの習慣とレッスンで大きく変わります。

親ができるのは、座り方、おやつ、シューズ、睡眠、声かけの5つを整えること。そして、成長期の体の変化を焦らずに見守り、しっかり食べさせてあげることです。

「うちの子は向いているかな」と悩んだときは、体型より、その子がバレエを楽しんでいるかどうかを見てあげてください。好きで続けられること。それがいちばんの才能です。

あわせて読みたい



目次