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【4種類】フランスのコンセルヴァトワールとは?パリ国立・パリ地方へのバレエ留学の年齢・費用・オーディション

コンセルヴァトワールへバレエ留学するというと、日本ではパリにある国立のコンセルヴァトワール(パリ国立高等音楽舞踊学院)を指すことがほとんどです。でも、フランスにはコンセルヴァトワールが各地方都市にあり、パリにも複数あります。地方でもパリでも、才能のある子どもが芸術を専門的に学べるプロ養成の学校です。

私は、フランスのトゥールーズのコンセルヴァトワールでバレエを学びました。この記事では、コンセルヴァトワールの基本情報と種類、レベル、そして日本人に人気のパリ国立・パリ地方コンセルヴァトワールのオーディション情報を、公式サイトの情報とあわせてまとめます。

(注:留学業者、舞踊関係者ほか、許可なくこの記事の情報を転載・記載することを禁じます。見つけた場合は法的処置をとります。)

結論:パリ国立コンセルヴァトワールのクラシックバレエは14〜17歳で受験でき、フランス語B1の証明書が必要です。

受験料は88ユーロ、年間の登録料は533ユーロ(2026/2027年度)です。パリ国立が難しい場合は、パリ市の地方コンセルヴァトワールや、フランス各地の地方コンセルヴァトワールも選択肢になります。

目次

コンセルヴァトワールとは?

フランスのパリをはじめ、各地方都市にある公立の芸術学校です。才能のある子どもたちが、バレエ、音楽、演劇などを専門的に学ぶことができます。

フランスのコンセルヴァトワールの4つの種類

フランスのコンセルヴァトワールは、パリだけでなく、ほとんどの地方都市にあり、次の4つに分けられています。

  1. Conservatoire National Supérieur de Musique et de Danse(CNSMD):国立高等音楽舞踊学院。パリとリヨンの2校
  2. Conservatoire à rayonnement régional(CRR):地方コンセルヴァトワール(地方音楽院)
  3. Conservatoire à rayonnement départemental(CRD):県レベルのコンセルヴァトワール
  4. Conservatoire à rayonnement communal / intercommunal(CRC・CRI):市町村レベルのコンセルヴァトワール

①の国立高等音楽舞踊学院は国が運営しています。②〜④は、主に市や市町村の連合などの自治体が運営していて、国(フランス文化省)が役割ごとに格付けしています。

バレエやコンテンポラリーダンスで日本人留学生に人気があるのは、①のパリ国立コンセルヴァトワールとリヨン国立コンセルヴァトワール、②のパリ地方コンセルヴァトワールです。

生徒は、普通科の学校と並行して踊りを学びます。通常の学校の時間割を調整できるので、1日中踊りづけの生徒、午後から普通の学校へ単位を取りに行く生徒、放課後にコンセルヴァトワールへ戻って練習する生徒などがいます。通信制の学校に登録する生徒も多いです。

コンセルヴァトワールの難易度、レベル

コンセルヴァトワールのレベルは、パリ国立コンセルヴァトワールがトップで、パリ・オペラ座バレエ学校と同等のレベルです。パリ以外の地方都市のコンセルヴァトワールは、パリよりも入学しやすいです。

フランスのコンセルヴァトワールのバレエ・舞踊部門は、入学審査からかなり厳しく、卒業も難しいのが特徴です。毎年2月〜5月に行われる学年末の試験に合格しないと、留年または退学を言い渡され、プロの道は閉ざされます。ヨーロッパの国公立のバレエ学校と同じ、厳しい進級制度です。

日本からの留学生の場合、書類審査とフランス語の能力証明書が必要になるため、ハードルはかなり高いです。ただし、コンクールのスカラシップで留学する場合は条件が異なることもあるので、スカラシップの条件をよく確認しましょう。

また、サマースクールなどの短期留学・研修で、フランスに90日以内の滞在であれば、日本人は学生ビザが必要ありません。この場合、フランス語の能力証明書は求められないことが多いです。詳細は学校ごとに違うので、事前に必ず確認してください。

コンセルヴァトワールには年齢制限があるの?

コンセルヴァトワールには、入学できる年齢と在籍できる年齢に制限があります。

フランス人の場合

フランス人の場合、最初の学年に入学していないと、次の学年に進めない仕組みです。コンセルヴァトワールによって違いますが、バレエ・舞踊部門の多くは10歳までの入学が規定になっています。

日本からバレエ留学する場合

日本からの留学生は、15〜16歳以上で入学する人がほとんどです。たとえばパリ国立コンセルヴァトワールのクラシックバレエは、入学準備の学年(プレパラトワール)を14〜17歳で受験できます(10月1日時点の年齢)。年齢の規定はコンセルヴァトワールごとに違うので、十分に前もって調べておきましょう。何歳から留学するのがいいかはバレエ留学は何歳からするべき?でも解説しています。

コンセルヴァトワール共通のオーディションの服装

パリ国立コンセルヴァトワール、パリ地方コンセルヴァトワール、リヨン国立コンセルヴァトワールなど、コンセルヴァトワールのバレエのオーディションでの服装は次のとおりです。

  • 女性:ピンクタイツとレオタードのみ(スカートは着用不可)
  • 男性:無地の白いTシャツとグレーのタイツのみ

コンセルヴァトワールのバレエ課、1日のスケジュール(例)

月〜土曜日の例です。

内容時間
クラシックバレエ(ジャズやコンテンポラリー)7時〜11時30分
ダンスのための音楽13時30分〜14時
キャラクターダンスやコンテンポラリーダンス毎日1.5時間
音楽理論・分析毎日2時間
ダンス史毎日1時間

まさにバレエ漬けです。これで上達しないわけがありません。

パリ国立コンセルヴァトワールのバレエ留学情報

基本情報

項目内容
正式名称Conservatoire National Supérieur de Musique et de Danse de Paris(CNSMDP)
日本語パリ国立コンセルヴァトワール、パリ国立高等音楽舞踊学院
住所209 avenue Jean-Jaurès, 75019 Paris, France
電話+33 (0)1 40 40 45 45
公式サイトhttps://www.conservatoiredeparis.fr/

オーディションの年齢・日程・費用

入学準備の学年(Advanced preparatory year)の要項です。公式サイトに掲載されている最新の要項(2025年入学分)をもとにしています。

部門受験できる年齢申込期間試験受験料
クラシックバレエ女性14〜17歳10月10日〜11月15日2月中旬88ユーロ
クラシックバレエ男性14〜17歳10月10日〜11月15日2月中旬88ユーロ
コンテンポラリーダンス14〜18歳10月10日〜11月15日2月中旬〜下旬(2日間)88ユーロ
※年齢は入学する年の10月1日時点。日程は毎年変わるので、出願前に必ず公式サイトで確認してください。

入学後の費用

  • 授業料にあたる登録料:533ユーロ(2026/2027年度)
  • 学生生活負担金(CVEC):103ユーロ
  • ほかに、フランスの公的医療保険への加入が必要です

費用は文化省の決定で毎年変わります。最新の金額は公式サイトの手続きのページ(英語)で確認してください。

コンセルヴァトワールへバレエ留学するための語学力

パリ国立コンセルヴァトワールの舞踊部門に入学するには、フランス政府が認める機関が発行した、フランス語B1以上の証明書(DELF B1など)が必要です。最初に入学する年の前の6月30日までに取得していなければなりません。

たとえば2027年9月に入学する場合、2027年6月30日までにB1の証明書が必要です。長期留学を考えるなら、1年以上前からフランス語の試験勉強を始めましょう。

DELFは日本でも受験できます。会場はDELF DALF日本の試験センター一覧、日程は試験日程のページで確認できます。

申請書類

  • 受験料:88ユーロ
  • パスポートのコピー
  • 身分証明書用の写真
  • 健康診断書(翻訳付き)
  • フランス語B1以上の証明書

必要書類は変わることがあるので、必ず公式サイトで確認してください。

申請後、期日までに返事が来ない場合は、早めに学校へ問い合わせましょう。また、フランスでは小切手を使う習慣がありますが、日本人は持っていない場合がほとんどです。支払い方法(クレジットカードなど)は、前もって確認しておくと安心です。

オーディション審査の内容

クラシックバレエ女性の試験は、次の3つです(公式サイトの要項より)。

  1. クラシックバレエのクラス(2時間)
  2. ポワントでのクラシックのバリエーション(1〜2分)
  3. 審査員との面接(10分以内)

男性は、クラシックバレエのクラス(1時間30分)のあと、通過した人がバリエーション(1〜2分)と面接(10分以内)に進みます。

現地にオーディションに行けない外国人留学生の場合、動画での審査などが認められることもあります。判断はコンセルヴァトワールごとに違うので、希望するコンセルヴァトワールに1年以上前から問い合わせながら準備しましょう。

規定のバリエーション

フランスのコンセルヴァトワールの進級・卒業の試験では、規定のバリエーションが課されます。このバリエーションは、フランス文化省のもとで、国公立のバレエ教師が毎年アンシェヌマンを創作しています。イメージとしては、エデュケーショナル・バレエコンクールのアンシェヌマンに近いものです。現在は、動画が一般に公開されています。

私がフランスでトゥールーズのコンセルヴァトワールを受けたときは、事前に規定のバリエーションのDVDが配られました。それをもとに、コンセルヴァトワールの校長先生にお願いして、個人レッスンを見ていただきました。

オーディション当日、審査員が見るポイント

  • 音楽性(踊り全体が音楽と合っているか)
  • ピルエット、ジャンプ、アダージオなどのテクニック

テクニックは、アンディオールができていることを前提に、その上でピルエットやジャンプが細かく審査されます。

今は日本のコンクールでも少なくなりましたが、ピルエットのときにパッセの足の付け根を少し内側にして回りやすい角度をつけたり、内足のままピルエットを3〜4回転したりしても、点数は0です。得点にならないので注意してください。

パリのコンセルヴァトワールにバレエ留学するまでの注意点

オーディションを申請すると、受付の確認が届き、オーディション当日の数日前に当日の詳細について連絡があるとされています。ただ、ヨーロッパ以外の国籍の人への連絡がスムーズに届くとは限りません。

心配なら、申請するときに「日本から飛行機と宿泊の手配があるので、オーディション当日の詳細を早めにメールで知らせてほしい」と一筆添えておくと安心です。

パリ国立コンセルヴァトワールのジュニア・バレエ

パリ国立コンセルヴァトワールでは、上級の生徒たちによる「ジュニア・バレエ」(クラシック・コンテンポラリー)の公演が行われてきました。プロになる前に舞台経験を積むための場です。

入学準備の学年のあとは、3年間の国家資格コース(DNSPD)に進みます。ソルボンヌ大学との連携で、並行して舞台芸術の学士号を取ることもできます(公式サイト・英語)。ただし、授業はすべてフランス語なので、かなり高いフランス語の力が必要です。

最終学年の終わりには年度末試験があり、課題バリエーションと自由バリエーションが試験になります。フランスや国外のバレエ団に合格する人も多くいますが、全員がバレエ団に入れるわけではなく、プロのダンサーへの道は狭き門です。

パリ地方コンセルヴァトワール(CRR de Paris)のバレエ留学情報

日本で「パリのコンセルヴァトワール」と言うと、パリに1つしかないように聞こえますが、実際には国立の「パリ国立コンセルヴァトワール」と、パリ市が運営する「パリ地方コンセルヴァトワール」があります。2つは別の学校です。

項目内容
正式名称Conservatoire à rayonnement régional de Paris(CRR de Paris)
運営パリ市
住所14 rue de Madrid, 75008 Paris, France
電話+33 (0)1 44 70 64 00
舞踊の部門クラシックバレエ、コンテンポラリーダンス、ジャズ

年齢・費用・資格

項目内容
専門課程(cycle spécialisé)の年齢クラシックバレエは19歳まで、コンテンポラリー・ジャズは21歳まで(入学する年の12月31日時点)
年間の費用210〜1,597ユーロ(家庭の所得で決まる。2026/2027年度)
取れる資格DEC(舞踊研究免状)。その後、高等教育の準備課程などに進める
海外に住む受験者CRRの事務局にメールで連絡し、試験の呼び出し状を依頼できる
※パリ市の公式ページより。試験の日程は、各コンセルヴァトワールの掲示とパリ市の入学試験のページで発表されます。

年齢と費用はパリ市「専門課程」のページとパリ市「コンセルヴァトワールの料金」のページで確認できます(フランス語)。

パリ国立コンセルヴァトワールとは別々に申し込む学校なので、コンセルヴァトワールに留学したい場合は、2つの学校に申請しておくのもひとつの方法です。万が一、国立が不合格でも、もう一つのコンセルヴァトワールで挑戦できます。

16歳までの生徒の授業

フランスの義務教育は16歳までです。16歳より前に留学する場合は、普通の中学校・高校の授業と、コンセルヴァトワールでのバレエのレッスンを両立することになります。選ぶ舞踊の科目によっては、パリ市内の複数のコンセルヴァトワールに通うこともあります。

時間割は、9月に新年度が始まってから現地で決まります。フランス語が分からない場合は、現地でサポートしてくれる人に事前に頼んでおくと安心です。

コンセルヴァトワール留学の準備、ひとりで抱えていませんか

どのコンセルヴァトワールを受けるか、フランス語の試験をいつまでに取るか、申請書類や連絡の進め方まで、Zoomの個別相談で一緒に整理します。

コンセルヴァトワールとパリ・オペラ座バレエ学校の違い

フランスのバレエ学校は、少数精鋭の教育です。たとえばパリ・オペラ座バレエ学校では、フランス中から毎年200人単位が入学オーディションを受け、仮入学に受かるのはたった数名ほどです。

コンセルヴァトワールからパリ・オペラ座に進むもう一つの方法

パリ・オペラ座バレエ学校は、コンセルヴァトワールよりもさらに難関です。ただ、コンセルヴァトワールから編入する道もあります。日本ではあまり知られていませんが、学年末の進級試験で1位を取った生徒だけが、オペラ座の最上級クラスなどの編入試験を受けるチャンスがあります。

この方法で、私と同期のAさんは、トゥールーズの地方コンセルヴァトワールからパリ・オペラ座バレエ学校の最上級クラスへの編入試験に見事合格し、パリ・オペラ座のカドリーユになりました。

フランスのバレエ学校の選び方は【フランスの有名バレエ学校】留学の成功を叶える上手な選び方とポイント、世界の学校との比較は4か国で比較!世界のバレエ学校ランキング|海外バレエ留学はレベルと就職率で選ぶ【2026年】でまとめています。

まとめ|コンセルヴァトワールとバレエ学校留学情報

コンセルヴァトワールへの留学の一番の魅力は、バレエのレッスンだけでなく、解剖学、筋肉の使い方、食事の指導、ほかのダンスのレッスン、ピラティスなど、恵まれた環境でバレエに専念できることです。また、国公立なので、授業にかかる費用をおさえられるのも魅力です。

ただし、予算が厳しい地方では、月〜土曜日まで毎日レッスンがないところもあります。ピラティスや解剖学など、レッスン以外を学べる環境が整っていないところもあるので、事前の調査が必要です。

コンセルヴァトワールのレベルは、やはりパリが高いです。それでもバレエ留学をしたいなら、地方のコンセルヴァトワールへの留学も視野に入れましょう。セミプロ程度まではできるけれど、プロのバレエ団に入る準備がまだできていない場合は、世界の大きなバレエ学校をめざすだけでなく、地方のコンセルヴァトワールを狙った方が合格しやすいことも十分考えられます。

将来プロのバレリーナになれなくても、コンセルヴァトワールで学んだ経歴は、バレエを教える先生として履歴書やホームページに書けます。カルチャーセンターやほかのバレエスタジオで採用されやすいという面もあります。

地方のコンセルヴァトワールに留学し、校長先生に認められて、そこからプロの道が開けることもあります。フランスの地方のバレエ学校へ留学するのも、ひとつのいいチャンスではないでしょうか。

  • パリ国立のクラシックバレエは14〜17歳で受験、フランス語B1の証明書が必要
  • 受験料88ユーロ、年間の登録料533ユーロ+CVEC103ユーロ(2026/2027年度)
  • パリ地方(CRR)の専門課程は、クラシック19歳まで・コンテンポラリーとジャズ21歳まで
  • 地方のコンセルヴァトワールはパリより入学しやすく、オペラ座への編入の道もある
  • 日程・費用は毎年変わるので、出願前に必ず公式サイトで確認

コンセルヴァトワール留学の準備、ひとりで抱えていませんか

どのコンセルヴァトワールを受けるか、フランス語の試験をいつまでに取るか、申請書類や連絡の進め方まで、Zoomの個別相談で一緒に整理します。

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参考(公式サイト)



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